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月別アーカイブ: 2025年6月

第10回訪問看護雑学講座

皆さんこんにちは!
合同会社Fountain Valley、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~社会保障制度~

ということで、精神疾患と向き合う方々を支える制度の仕組み、課題、そして今後の方向性について深く掘り下げていきます。

 

うつ病、統合失調症、不安障がい、双極性障がいなど、精神疾患を抱える人は年々増加傾向にあります。精神疾患は「目に見えにくい障害」であるがゆえに、理解されにくく、社会参加に困難を抱えることもしばしばです。そんな中で、社会保障制度は当事者の生活を支える大切な“セーフティネット”です。


1. 精神疾患と向き合う社会の現状

■ 数字で見る実態

  • 精神疾患を有する患者数:約600万人(厚労省推計)

  • 中でもうつ病や不安障害は20~40代に多く、就労や学業継続に影響

■ 偏見と孤立

  • 「怠けている」「甘えている」という誤解

  • 障害の“見えにくさ”からくる支援の行き届きにくさ

だからこそ、制度の活用は「生きやすさ」を手に入れる重要な手段なのです。


2. 精神疾患に関わる主な社会保障制度

■(1)精神障害者保健福祉手帳

  • 精神障がいの等級(1~3級)に応じて交付される

  • 各種割引(公共交通機関、携帯電話、税金軽減)を受けられる

  • 就労支援や福祉サービス利用時の“証明書”としての役割も大きい

■(2)障がい年金

  • 障がい基礎年金・障がい厚生年金があり、生活支援の柱となる制度

  • 初診日と保険加入要件、障害認定日の状態によって支給の可否が決まる

  • 精神疾患による就労困難な場合の「生活保障」の一助に

■(3)自立支援医療制度(精神通院)

  • 通院医療費が1割負担に軽減される制度(所得に応じて上限設定あり)

  • 精神科通院にかかる負担が大幅に軽減され、治療継続を後押し

■(4)就労支援制度(就労移行支援・A型・B型など)

  • 訓練・職業紹介を通じて社会復帰を目指す

  • 利用者の能力や病状に応じた柔軟な支援プランが用意されている


3. 制度活用の課題と障壁

■ 知られていない制度

  • 精神疾患のある方自身やその家族が「制度の存在を知らない」ケースが多い

  • 医療機関や福祉窓口での情報提供が不十分な場合も

■ 申請のハードル

  • 手続きの煩雑さや、症状による判断能力の低下が申請の障害に

  • 精神疾患特有の「変動的な症状」が認定に影響することも

■ 偏見の残る現場

  • 職場や教育現場でのスティグマ(負の烙印)

  • 制度利用者に対する「逆差別」といった誤解


4. 社会的背景と制度の進化

■ 精神保健福祉法の変遷

  • 昔は「隔離・保護」が重視されたが、近年は「地域生活への移行支援」へ

  • 精神疾患は「治療すべき病」であるとともに「共に生きる障がい」へと再定義されつつある

■ 共生社会の実現に向けて

  • 精神障がいも「障がい者差別解消法」の対象に

  • 学校教育・企業研修でのメンタルヘルスリテラシー向上も期待


5. 今後の展望:制度から“社会理解”へ

制度は重要ですが、それ以上に求められるのは「社会全体の理解」です。

  • 障害者本人の“語る力”の尊重

  • 家族・支援者の「寄り添い方」の見直し

  • 医療・福祉・行政・地域が連携する“複合支援体制”

精神疾患のある人も、そうでない人も、誰もが安心して生きられる社会へ。その第一歩が、制度を知ることです。


おわりに

精神疾患を抱えて生きることは、容易ではありません。しかし、日本には支援制度があり、それを正しく知り、活用することで「生きる力」を手にすることができます。

 

 

 

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第9回訪問看護雑学講座

皆さんこんにちは!
合同会社Fountain Valley、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~それぞれの特徴~

ということで、これら精神疾患に共通する主な特徴を通じて、当事者への理解と支援の視点を深く掘り下げていきます。

 

精神疾患とは、単なる気分の落ち込みや気分屋ではなく、脳の機能障害や心理的要因により、思考・感情・行動に困難をきたす病気です。代表的なものにはうつ病、統合失調症、双極性障がい、不安障がい、PTSD、強迫性障がいなどがあります。


1. 外から見えにくい「不可視性」

■ 精神疾患の最も大きな特徴は、外見からは分かりにくいという点です。

  • 手足が動かない、血が出ているといった目に見える症状はない

  • 周囲からは「元気そう」「普通に見える」と誤解されやすい

  • 本人も無理して“平常を装う”傾向がある

この不可視性こそが、誤解・偏見・孤立を生む最大の原因になっています。


2. 症状の「波」と「個人差の大きさ」

■ 精神疾患は“一定していない”のが特徴です。

  • 日によって体調・気分・認知力が大きく変化

  • ある日は外出できても、翌日は布団から出られないことも

  • 同じ診断名でも、症状や生活への影響は人によって異なる

つまり、「この病気の人はこうだ」と一概に判断できないのが精神疾患の本質です。


3. 自己否定と罪悪感の強さ

■ 特にうつ病や不安障害に多く見られる傾向です。

  • 失敗を過剰に反省し、自分を責め続けてしまう

  • 「自分のせいで迷惑をかけている」「生きていてはいけない」といった思考に陥る

  • 他者に頼ることができず、孤立を深めてしまう

これらは意志の弱さではなく、病の影響による思考の歪みなのです。


4. 社会との接点で生じる「見えない壁」

■ 就労・学業・家庭生活において困難を抱えやすい

  • 集中力の低下、対人関係の疲弊、突発的な体調不良

  • 職場や学校の理解不足により「甘え」「怠慢」と受け取られることも

  • 制度はあっても、社会の仕組みが“健康前提”で動いている

この“構造的ハードル”が、精神疾患のある人をさらに苦しめる要因となっています。


5. 治療の長期性と再発のしやすさ

■ 精神疾患は「風邪のようにすぐ治る病気」ではありません。

  • 薬物療法・心理療法・生活支援など、治療には時間がかかる

  • 回復と再発を繰り返す「慢性疾患」としての性質も

  • 本人や家族に“継続的な理解と支援”が必要不可欠

焦らず、「支えることをあきらめない」社会的まなざしが重要です。


6. 周囲との関係が“症状に影響する”

■ 精神疾患では、人間関係の質が回復に大きく影響します。

  • 誰かに“理解されている”という実感が回復を後押しする

  • 「励ましすぎる」「否定する」などの言動は悪化の原因にも

  • 相手を“コントロール”せず、“寄り添う”姿勢が求められる

つまり、治療者だけでなく、家族や職場、地域も「治療の一部」なのです。


おわりに

精神疾患は、目に見えず、理解されにくいがゆえに、当事者を二重三重に苦しめてきた歴史があります。しかし、その特性を正しく理解することで、共に生きる道は必ず開けます。

 

 

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